就学に向けて身に付けておきたいことそれは…
うづきグループのお友達の少し先にある社会への自立への第一歩が就学ではないかと考えています。
そして、様々な学校生活を経てやがて大人になり就活・就業という大きなステージへと進んでいきます。
うづきグループの活動はその基礎を作るための01~05を中心とした取り組みをしています。
01.生活 02.運動 03.課題
04.コミュニケーション 05.保護者支援
といった各項目の日々の活動の習慣により保護者の方を含めお子さん自身が、
試行・考察・観察・認知・実感を繰り返し経験し蓄積していく。
うづきグループの活動への参加は就学前の5歳までのお子さんまでとなり、その後18歳までは言語聴覚士・作業療法士による個別支援での療育プログラムとなります。
そして、まだまだ先のことかもしれませんが、グレイスの療育終了後も各ご家庭でお子さんとの関わりは続いていきます。その時、ご家庭の皆様とお子さんとの関わりに少しでもお役立ち出来ればと思っております。
ですが、グループでの限られた時間内でのこれらの習慣の向上は難しく各ご家庭における継続した日々の取り組みが大切になります。保護者の方に日々のグループの活動を見ていただき、様々なことを感じてもらいながらご家庭それぞれに持ち帰ってもらい活用し習慣づけしていただければと思います。
そうして、個別支援も含めグレイスでの活動の全てが繋がり、お子さんお一人お一人の成長のアプローチへ、保護者の方へ将来を見据えた支援となれますようスタッフ一同考え活動しています。
【うづきグループの就学に向けて
身に付けていきたいこと】
01.生活
①身辺自立
- ・衣類の着脱、身支度の自立
- ・自分の持ち物の準備・片付け、整理整頓と管理
- ・排泄、排泄後の処理、衛生面での理解と実行
②社会生活
- ・時間、日付曜日の把握実用応用まで意識した活動
- ・危険性の認知、予知、交通マナーや生活のルール
- ・生活、活動の流れに見通しを持つ
③対人関係/集団生活
- ・お友達・先生の名前をフルネームで覚え「ちゃん付け・君付け・さん付け」で呼ぶことが出来る
- ・人、集団での指示理解、変更、変化に対応する力
- ・集団生活でのルールの理解と実行
『主な活動内容』
●外から室内へ入った時の衛生面での段取りの理解と習慣
手洗いうがい、トイレでの排泄・排泄処理・その後手洗い、塗れた手はハンカチを使用し拭き衣類のポケットにたたんでしまう、生活空間に合わせた行動(洗面台の蛇口の高さに自分の手が届くよう足台を用意する、洗面所の電気をつける・消す)
●通所・降所の際の活動開始と帰宅準備
ロッカーにある自分の名札の位置を確認(毎回同じ場所とは限らずフックに配置してある時やロッカーの上に置いてある場合もあります)
自分の荷物を指定されたロッカーへ収める(カバン等に取っ手が付いている場合はフックにかける)
活動用の衣服に着替える、脱いだ衣服の整理整頓
(脱いだ靴下、着てきた制服などをどう畳めているか、ロッカー内もしくは自分のカバン内にしまえているか)
名札をつける
カバンから自分の必要な道具を取り出す際は基本立位にて取り組む(屋外・外出先等どこの場所でも対応出来るよう、床に荷物を置いて出し入れはしない)
●活動開始から活動の最後までの間、制限時間・途中経過時間・目安時間などを伝える、子供たちに質問する・活動日の日付と曜日の発表
(活動の流れの把握と限られた時間内で行動、先を見通した行動が出来るよう促し習慣づける)
●始まりの会・帰りの会時自分の椅子を運ぶ
(お集まりをするスペース・椅子を片付けるスペースまで安全に気を付けて持ち運ぶ、お支度が出来た順番での横並びの整列、自分の座りたい場所でなくても受け入れ席に着くことが出来る)
●室内での安全な過ごし方、避難訓練
(限られたスペースの中で集団で過ごす場合の危険についてお集まりで声音と動作で伝える・理解しているか質問する、毎月1回保護者の方が参加型の避難訓練を実施・総評から出た反省点を次に繋げるカンファレンス)
●就学に向けた対人の呼名の練習
(お友達や指導員の名前だけ知っているが名字がわからない場合が多く就学すると名字で呼び合う場合もあることから、お集まり時にフルネーム呼名してもらったり、誰が欠席しているか、自分でつけた名札を誰に返すかなど繰り返し行うことで、その人の顔とフルネームが認識されていく取り組み)
●活動から活動への自発行動
(年少・年中と年長の曜日クラスにもよりますが、予め当日の流れを始まりの会の場で集団へ伝えていてそれらが個々で記憶されているか実行に移せるか、準備する道具はなにが必要かがわかり準備が出来る、机上課題時ホワイトボードに座席が示されていることに気付き移動できるか、また、ひらがながまだ読めず自分がどこへ着席しなければならないかを自分から指導員に質問をしてくる、ひらがなが読めるお友達はわからないで困っているお友達に教えてあげるなど・コミュ含)
02.運動
①微細運動 ②粗大運動
- ・健康のため、食事や学習にも繋がる力、日常生活に必要な基本動作を身に付ける
③ボディーイメージ
『主な活動内容』
●サーキット
メニュー:片足バランス、踏み台昇降、バランスボード、平均台、トランポリン、鉄棒、バランスボール
マット運動
(お子さんの発達の様子を見ながら内容の変更・追加などがあります)
●室内運動
粗大運動:マットを使っての柔軟、腹筋・背筋運動・ストレッチ、フープ潜り、フープジャンプ、ボール遊び、
手押し車、ロープ遊び、リズム遊び、ゴム跳びなど
微細運動:紐・糸通し、ドミノ、製作(折り紙・のり・はさみ)、色塗り、手遊び、パズル、型はめ、
ペットボトルキャップはじき遊びなど
03.課題
①基礎学習
- ・書く、描く力
- ・読む、内容を理解する、発言する
- ・数の基礎概念
②意思疎通
- ・見つける、予想する力
- ・表現言語、理解言語を増やし実用化出来る
- ・自己表現力
③日常でのそれぞれの場面に応じた感情の
コントロール
『主な活動内容』
机上課題:年少年中、年長それぞれの月年齢に合わせた課題シートを使用しお勉強。
(運筆・ひらがな、数字の読み書き、数量・数合わせなど)
ご家庭でも課題の復習を取り組んでいただくことも大切になります。
書き順、形などの正しい書き方等も大切にしていますが、先ずは机に向かい少しの時間でも落ち着いて課題を取り組めること、それから個々の発達に応じた取り組み方をしています。
その他、自分の課題が終了しまだ他のお友達が課題を行っている際は、たんぐらむやパズル、紐・糸通しなど個々へ合わせた知育おもちゃ等をしながらお友達が課題を終えるのを待つこともあります。
製作:テーマにちなんだ内容の製作・道具の使い方、片付け方
(季節・年間行事・発達微細運動に合わせた製作)
集団活動課題:3ヒントカード遊び、トランプ、かるた、変顔マッチカード遊び、身体部位クイズ、なぞなぞ、黒ひげ危機一髪、積み木、楽器、手遊びなど
04.コミュニケーション
①聞く力
②話す力
- ・自分の気持ちや意見を動作や言葉で表現したり、気になることを質問出来る
- ・日常会話のやり取り
③実用応用
- ・集団の中でのお友達との関わり方
- ・人との交互作用と相互作用を経験して自分がどう行動していくか
- ・トラブル時の言動対応
- ・順番待ちが出来る、整列する
『主な活動内容』
挨拶
始まりの会・帰りの会での集団への質問応答
道具の貸し借りでの交渉の仕方、貸してもらった場合や、整列中の譲り合い時のお友達同士の関わり方
課題での集団活動時、遊びの中でお友達との競争や比べ合いなど自分の感情のコントロールがうまくいかず、離席や逸脱、泣いて騒いでしまうなど気持ちの切り替えがなかなか出来ない場合もありますが、個々の成長に合わせてであったり、トラブルからの危険性などを判断した声掛け・誘導の仕方も日々スタッフ間でカンファレンスを行い、日々の活動へ活かすようにしています。
また、苦手なことからの回避であったり、自分の気持ちが優先してしまい活動に参加出来ずにいたり、活動から活動への移行がスムーズに出来ない場合も同様で、声掛けによる誘導の場合や指導員と一緒にその場へ戻る、自発で戻ることが出来るまで見守るなど、そのケースによってスタッフがお子さんと関りを持つことを大切にしています。
05.保護者支援
ご家庭や幼稚園・保育園などでの過ごし方で困っていること、発達で気になること、グループの活動でお子さんの様子を踏まえた質問や意見など専門スタッフと保護者の皆さんと情報交換しながら、お子さんとご家庭のサポートをしています。